第53回_100%実在する男女逆転風俗_その15

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自分のデスクで改めてマコトこと菅原隼人のイラストを眺める僕。マコトのイラストはどこに問題があるのだろうか。

 

素人目の判断だが何より人間の関節に問題があるように思える。明らかに関節の可動域が狭く、チープなロボットプラモデルのジオラマを見ているようなのだ。そのため、イラストに動きが感じられなくなっている。これではプロの仕事とは言えないだろう。マコトのイラストの良い部分を強いて挙げるのであれば、バイクなどメカ系が多少上手いということだろう。しかし、風俗雑誌においてメカの上手さは関係無い。

 

僕の在籍する編集部にはフリーランサーからの営業メールが届くことがある。イラストレーター、漫画家、フリーライター、カメラマンなどが主な相手で、誰もが自分の作品や過去の実績を添付したメールを送ってくるのだが、すべてのフリーランサーに仕事を依頼することは出来ない。

 

何よりの原因は編集部のふところ事情だが、それ以外にも原因はある。中には明らかに技術が足りないというケースがあるのだ。特に漫画家やイラストレーターなどは大きく差が生まれてしまう。さらに、ある程度のスキルがあったとしても雑誌のテイストにマッチしていなければ難しいのだ。

 

特に風俗雑誌はソープランド、ファッションヘルス、ピンサロなどさまざまなジャンルを扱うため、それぞれの違いを理解していなければ正確な描写が出来なくなってしまう。そのため、多少スキルがイマイチだったとしても、風俗のジャンルの違いを理解している漫画家やイラストレーターに仕事を依頼することになるのだ。

 

確かにマコトこと菅原隼人のスキルはイマイチだが、風俗のジャンルの違いが表現出来るのであれば仕事を依頼する可能性はゼロでは無い。そして、何より取材をさせてもらった相手。このまま無下に断ることも出来ない。僕はマコトにメールを送ることにした。

 

「私どもの編集部では風俗雑誌をメインにしているため、仕事を依頼するのであれば風俗関係のイラストです。そこで、ソープランドとヘルス、ピンサロのイメージイラストをそれぞれ一枚ずつ描いていただけますか?その内容で判断させていただきたいと存じます。3日後までにお送りください」

 

3日間というリミットはタイトかもしれないが、プロとして活躍するのであれば多少の無茶振りにも応えなければならない。これで編集部のスタッフが納得出来るクオリティのイラストを仕上げれば、今後仕事を依頼する可能性はある。そして、せっかくイラストを送ってもらったのだから感想を伝えるのがマナーだろう。

 

メールの文面には、メカ系が上手いこと、人間の関節部分が気になること、など僕なりの感想を添えた。

 

果たしてマコトことイラストレーター・菅原隼人は、編集部スタッフを納得させるだけのイラストを仕上げられるのだろうか。

 

続く