【第47回】100%実在する男女逆転風俗 その9

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「強いて言うなら、出張ホストを利用されるお客さんってデートの部分を重視するんですよ。」

オフィスのホワイトボードをガラガラとこちらに引きずりながら話す岸田さん。

「これはホストさんのスケジュールですか?」

「ええ、そうですね」

ホワイトボード上の表には15名から20名のホストの名前が書かれており、それぞれに日付や時間などが記入されている。

「見てもらえれば分かるんですけど、1人のお客さんに対して3、4時間の接客は当たり前なんですよね。」

ホワイトボードをザッと眺めると、確かにそういったスケジュールになっている。

「僕は男性向けの風俗しか分からないんですが、男性向けでこれだけのロングコースは見たことがありませんよ。高級ソープランドでも2、3時間ですから。」

「そうでしょうね。お客さんによっては5、6時間という場合もありますよ。でも、実際のヘルスプレイ時間は1、2時間ってところじゃないですかね。」

「それ以外の時間は?」

デートの時間なんです。デートをした後にヘルスプレイをするお客さんがほとんどで、これだけ長くなってしまうんですよ。だから、1日に接客できるのは1名までですね。この感覚って女性だけだと思います。」

「確かに出張ホストならではですね。男性向けでは考えられないですよ。」

「そうでしょうね。」

満足そうな笑顔を浮かべる岸田さん。

「皆さんは出張ホストだけで生活をしているんですか?」

「マコトは例外ですけど、レイも含めてウチのホストは別に仕事を持っているんで、これだけ長い時間を作ることは大変なんですよ。」

「本業があるなら、せいぜい出張ホストの仕事は週に1日か2日でしょうね。」

「そうなんです。だから、数ヶ月前から予約をしてもらわないと、スケジュールの調整が出来ないんですよ。」

岸田さんは困ったような表情を浮かべた。

「出張ホストってそれほどメジャーなものではないんで、出張ホストオンリーで生活するとなると難しいと思います。」

ホワイトボードを眺める僕に、ナンバーワンの長身のレイが教えてくれた。

「差し支えなければレイさんの本業を教えてもらえますか?」

アパレルの販売ですね」

モデル体型のレイであれば、アパレルショップのスタッフにピッタリだろう。

「マコトさんは出張ホストだけなんですよね?」

「出張ホストだけで食べてますよ。恐らくパッションで本業を持っていないのは僕だけだと思います。」

小柄なナンバーツーのマコトが答える。出張ホストは都市伝説扱いされるような存在。これだけで生活をすることは難しいようだ。

それでは、デートについて訊いてみよう。

「デートをしてからプレイをするとのことですが、どういったデートをするんですか?」

「至って普通のデートですよ。食事をしたり映画を観たり。費用は当然お客さん持ちですが。」

ナンバーワンのレイが語る。

「その後にラブホテルへ移動ですか?」

「そうですね。だから、厳密に言うとデリヘルとは少しシステムが違います。それと、中にはデートだけで満足するお客さんもいますよ。」

「ホストさんが直接ラブホテルへ派遣されるわけでは無いんですね。」

「やっぱり女性1人でラブホにチェックインすることは抵抗あると思います。それに、女性にとってデート無しで性的なプレイは盛り上がらないみたいで。」

前髪をかき上げながら語るレイ。

「大切な質問を忘れていました。どういった女性が出張ホストを利用されているんですか?」

続く